胎児のうちから教育を

胎児のうちから教育を施すという、いわゆる胎教については、過去からもその効果を認める専門家がいる一方で、懐疑的な見方をする専門家もいて、議論は決着を見ていないというのが現状です。

少なくとも、胎児期に音楽を聞かせたり、バイリンガルテープを聞かせたりするという教育を施すことによって、生まれてきた子どもが天才児に育ったということを決定的に示す科学的な根拠や証拠はまだありません。また、胎児は母親の声は聞こえているものの、母親が聞いている音については聞こえないという研究もあるようで、これが正しければ直接的な影響がどの程度あるか分からないという意見も説得力があるように思えます。

見たいサイト
アレルギーなどでのお困りの方は

一方で、音楽は脳を刺激するため、脳の活性化に役立つので、胎児のうちに芸術性の高い音楽を聞かせることには一定の効果があるとする見方もあります。また、母親と胎児との関係性を強化する効果があることから、胎児の脳細胞を刺激する効果が期待できるとする専門家もいます。

このように、教育効果という観点からは、依然胎教に関しての効果をどう評価すべきかについて確定的な結論が出ていません。しかしながら、胎教に興味がある妊婦は、ある統計調査では半数以上であるとされており、関心自体は高い水準にあると言えます。また、胎教といっても、早期教育を目的としたものから母子のコミュニケーションを図るためのツールのひとつというものまで、各自の認識次第で大きくその定義が変わります。

そうした点では、胎教は胎児に対して行うものに限らず、母親にとっても安心感を感じたり、子どもに対するより深い思いを持つようになったりと、これから出産を迎える妊婦に対するメンタルケアとなりうるという一面もあると考えられます。胎教をまったくやらなかったからと言って、子どもが不健康に育ったり、知能が遅れたりするということが無いように、胎教は全ての母親にとって義務的な行為では当然ありません。胎教を一切しなくても、元気に子どもは育ちますし、そもそも胎教という概念が無い時代でも、人間の歴史は連綿と続いてきたのですから、胎教をしないことに対するデメリットというものが明確にあるというわけでもないのです。

しかし、胎児のうちから教育を施すことによって、何らかの知的な効果が現れる可能性が少しでもあるのであれば、やっておいてあげたいというのが親の率直な気持ちではないでしょうか。もちろん時間的、物理的な制約でできないという人もたくさんいらっしゃると思いますが、効果があったという体験談や専門家の指摘がある以上、母親としては興味を持つのも当然のことです。

Copyright(c) 2015 胎児のうちから教育を All Rights Reserved.